160の謎

2004年10月18日 音楽
UTADAの全米デビュー、ファーストアルバム‥
新人チャートは5位と結果を出しつつも全体では何と160位だった。
壁は厚いというか、オレには物凄く意外だった。
発売前、日本のメディアの反応は、「UTADAは売れる」というような
良心的、楽観的な希望に満ちたコメントが多かった。
何をもってそう報じていたのか、まったくわからない。
なぜならそれほどの注目度があるならば初登場の順位だけでももう少し結果を出しているからだ。
160位というのは端から注目されていないということであり、
今後UTADAは注目度のないまさしく実力オンリーでこのチャートを上がらねばならなくなる。
UTADA陣営にとっては苦しい戦いになるであろう。

しかし、チャート160位でも順位を公表できるだけUTADAはマシとも言える。
それまで渡米、渡英した邦楽アーティストはたいがい結果を公表すらしていないからだ。
音楽雑誌でもオレ達が知らないことをいいことに「成功を収めた」とか適当なことを書いているが、
そういうのはたいがいチャート外だったろうし、ライブにしてもオープニングアクト程度の扱いだろう。

日本は世界2位の音楽市場を誇っていながら、
国内メディアはまったく先見性がなく、世界情勢にはまるで目がいかない。
アヴリル・ラヴィーンはアイドル扱いするくせに、そのアヴリルを押さえてグラミーを取ったノラ・ジョーンズの来日決定にもまるで無反応。
一体何なんだ、この民族は。
鬱憤晴らしに一気に4枚のCDアルバムを買った。

『ANTHOLOGY』YNGWIE MALMSTEEN/2000年
『COME HELL OR HIGH WATER』DEEP PURPLE/1994年
『VAN HALEN3』VAN HALEN/1998年
『TMG1』TAK MATSUMOTO GROUP/2004年

‥比較的最近のアルバムも買うようになってるのは、
過去に捉われない思考というより、最近の音作りを知りたいという理由の方が大きい。

不評だから買わない方がいいという『VAN HALEN3』だが、
ゲイリー・シェローン期のVAN HALENを知りたいという欲求には勝てなかった‥中古で500円だったし(^^;
で、聴いてみたが確かにVAN HALENとしては異色ではあった。
だが、それほど悪いとも思わなかった。
エディ・ヴァン・ヘイレンがこれまでにないくらいのギターのトーンにこだわっている感じがしたし、これはこれでいいんでないの。
サミー・ヘイガー期のポップ路線か、デヴィット・リー・ロス期の無骨なハードロック路線とはまた一味違うゲイリー期。
それは短命だったが、短命ゆえオレは許す(笑)

イングヴェイ・マルムスティーンの『ANTHOLOGY』は当時の新曲3つを含めたベストみたいなものだ。
1曲目に未発表のカヴァー曲があるのだが、なんとこれがアバ!!
意外すぎるが、聴いてみれば「あ〜なるほど」のインギー風味の逸品になっております。
この人は誰のカヴァーをしてもいいんだ、ある意味無敵。
あと個人的興味として“RISING FORTH”のライブバージョンが収録されていて、
ジョー・リン・ターナーかな?と期待していたが、マッツ・レヴィンのバージョンでがっかりしたという話。

深紫の『COME HELL OR HIGH WATER』は前から欲しかったライブ盤で、中古だがようやく発見できたので予定外の即買となった。
これは1994年の第7期メンバーによるもので、このツアーの途中で突如リッチー・ブラックモアが脱退を表明、
それに伴いアルバムの副題も『リッチー・ブラックモア・ラスト・パフォーマンス』となっている。
なぜ日本公演を残して途中でリッチーが脱退したのかは未だに謎だ。
リッチーはアルバムを日本で先行発売するくせに、日本には来たがらない(しかも来日でのプレイは手抜きという話もある)。
それはともかく、このアルバムはそういうギスギスした関係が見られる‥と思いきや、意外に充実した内容になっている。
ミックス段階の話だが、ギターの音が若干控えめになっており、ジョン・ロードのキーボードがfutureされてバンド全体の音のまとまりがとても良い。

最後の一枚は、TMG(TAK MATSUMOTO GROUP)。6月にリリースされた新作だ。
TMGはB’zの松本孝弘が始めたソロ・プロジェクトで、これはバンドのメンバーが車内で掛けていたのを聴いて買ってみようと思った。
‥というかコピーしようという話だし(^^;
それより何より、voがエリック・マーティン(MR.BIG)というのが購買の決め手となった。
このアルバムの場合、やはり稲葉浩志とエリック・マーティンの違いが一番のポイントだと思う。
コンポーザーは基本的には松本孝弘、ベースは元ナイト・レンジャー、ドラマーも世界的なメンバー揃いとあって、音には充分満足している。
ベースの『なんだかわからないが、ぶ厚いベース(笑)』が、タイトなドラムと合っている。
松本孝弘のギターは‥これはもう文句ナシ!!上手い!!
‥だから問題はメロディと歌になってくるわけだ。

個人的な見地で言うならば、B’zよりこっちの方が断然オレ好みだ。
松本孝弘の曲はモロ洋楽なので、実際に本物とやってしまえばその方が雰囲気が出ているように思える。
しかし逆に“日本”というキーワードにこだわり続ける稲葉浩志という存在(と個性)がB’zの今日の地位を気付いたという点も無視できない。
その辺りをオーディエンスがどう判断するかだ。

エリック・マーティンのvoは正直80%位の出来だと思う。
MR.BIGのハードロック路線から随分時間も経っているからか、パワフルさに少し物足りなさを感じるのだ。
それにMR.BIGにしてもエリック本人にしても、基本的な路線はブルーズ・ロック。
今回のTMGのサウンドに100%マッチしているかというと微妙な所だ。
親日であること、またはエリック自身の今後を見据えた上でのTMG参加だったと思うが、稲葉浩志のシャウトと比べられると日本では苦しい戦いかも知れないとオレは予想している。

でも、エリック・マーティンはいいよ〜(〃▽〃)
だから好みの問題だってば(笑)
ま、偶然なんだろうけど。
この日記とかコンテンツとかで「良い」とか「好き」とか言った曲がやたらテレビで流れるんだよ。
ホント、この日記見てるんじゃないの?ってくらいに。

前々回の日記でKANSASの“伝承”を書いた。
すると今日、堺正章の決め台詞「星三つです!!」の某番組で流れたのだ。
26年生きてたが、テレビでKANSASが流れたのは初めて聴いた。
しかもKANSASの代表曲だと“DUST IN THE WIND(すべては風の中に)”(全米6位)で、
“CARRY ON WAYWARD SON(伝承)”は全米11位が最高位で、しかも1976年の曲だ。

ま、プロデューサーとか制作者サイドが同年代くらいになってきているというのも理由の一つかも知れない。
ツェッペリンの曲も意外なところで聴く(ツェッペリンの曲自体は結構使われているが)。
“カシミール”みたいな重たいナンバーがロンブーの番組で常時使われていたりするし、そういう原曲とのギャップを楽しむのも面白い。

近々来日するアーティストの曲は、CMなどでも結構かかるようになる…気がするんだが、気のせいだろうか。

最後に余談を一つ。
宇多田ヒカルが世界デビューに際して『UTADA』というのに違和感を覚えている人がいるようだが、
ロニー・ジェイムズ・ディオのバンドが『DIO』であり、
イアン・ギランのソロバンドが『GILLAN』であり、
クリス・インテリペリのバンドが『IMPELLITTERI』であり、
別にこれは普通であることを言っておきたい。
『UTADA』は日本人初のグラミーを取れるだろうか…
往け―そしていつも忘れるな
赴くままに―己自身の栄光を求めて
もうお前の人生に虚しさはなく
天が待つのみだ
     (KANSAS“CARRY ON WAYWARD SON”)


念願のCDが届いた。
1970年代のプログレバンド、KANSASの2枚組BOXを先日落札したのだ。
高校生の時以来、久しぶりに聴く懐かしのサウンド‥と思っていた。

衝撃。
これが予想を遥かに越えて良かったのだ。
音楽を始めたから聴き方も変わったのだとは思うが、
それより何より時代を超えて洗練されたサウンドがそこにはあった。
KANSASはデビュー時、ツインギター+ツインキーボードにバイオリンという異色の6人編成。
それが70年代といえども色褪せない音を残す大きな要因にもなっているのは確かだが、それにしても凄い。

改めて聴きなおすと、一種哲学的な歌詞もカンサスの世界観を導く大きな要素の一つであることに気付く。
詞を読むだけでも充分楽しめる‥というか考えさせられる深い詞の世界。
またプログレにありがちな‘ボーカルのおざなり’もない。
ロバート・プラントのようなカリスマ的なボーカルではないが、サウンドに溶け込む自然体な歌というか。

ロックに賢さはいらない‥というのは大きな間違いだと思う。
綿密に計算されたフレーズ、余分なものを削り洗練されたサウンド、
哲学的で奥行きのある歌詞、そしてボーカル、コーラス。
それらが導き出すのはプログレッシヴ(斬新)という名のロック。
インテリというと響きが悪いが、カンサスは正にインテリのバンドと言える。

こういうバンドがもう少し出てきてもいいようなものだが、
悲しいことに邦楽シーンでは30年を経た今なお、メジャーシーンに現れてはいない。

ぬははは!!!

2004年10月6日 音楽
せっかくのアコギ(OVATION/CC257)だったが、
あっさりヤフオクに出品してしまった。
…だって金がないんだもん(笑)

しかしヤフオクでの他の出品情報を見て、オレは愕然としてしまった。
OVATION/CC257は3点ほど出品されていたのだが、
定価12万の中古ギターに4万8千円で『まだ落札希望金額に達していない』となっていたのだ。しかも16入札で。
確かにOVATIONはサイトでも情報は少なく、調べようもない部分もある。
しかし、これは出品者が儲けすぎだ。
OVATIONは確かに人気があるが、CC257は所詮廉価モデル。
韓国製ということも考慮して4万円で充分売っても良い値段だ。
楽器店だとおそらく3万5千円くらいだろう。
ヤフオクには本当に注意が必要だ。

と、事前に下調べし出品。
結果、出品2日後に即決されてしまった。
5万円で(笑)

ちなみに。
オレは19800円で買ったんだけどね(^^;)
まぁ、これは情報の勝利だ

何故に。。

2004年10月3日 音楽
中古CD店を巡っても見つからない時は、ヤフオクを利用するに限る。
最近お気に入りのボーカリスト、グラハム・ボネット関連のアルバムを集めているわけだが、
その殆どが廃盤扱いで出品自体も少ないのだが、まぁ争うこともなく手に入ると思っていた。
なのに、いざ入札すると微妙に高値が付いて買えない。
3000円のCDに2500円を出してまでヤフオクで買うなんてアホなので途中で降りるわけだが、
どうゆう訳かこんな感じで結構争う羽目になってしまった。
旬な人でもないし、訳がわからん。

それでも3枚のアルバムはゲッツして一枚は早くも手元に届いた。
アルカトラスのライブアルバム『ライヴ・センテンス』である。
これは84年の初来日、中野サンプラザでのライブを収録したものだが、
こんな貴重なアルバムはもっと世に広めないといかん。
‥っちゅーか、リマスタリングして再発してくれ〜

面白かったのはこのアルバム中インストが2曲あるのだが、
その内一曲がバッハだったということ。
これはイングヴェイ・マルムスティーンのその後のキャリアとか、彼のリッチー・ブラックモアへの影響とか色んな意味で‘深い’わけだが、
さらに面白かったのは、そのバッハのフレーズの同じ部分を、LED ZEPPELINのライブで“HEARTBREAKER”のギターソロでジミー・ペイジが弾いていたと言う事。
ジミー・ペイジには影響を受けていないインギーだけに、これは奇妙な現象といわざるを得まい。

バッハの旋律はロックに通ずるものがあるのだろうか。。
どんな人にも居場所がある
誰の心にも宇宙がある
そのFANTASYはこの世界でさえ
拭うことは出来ない
     (EARTH WIND&FIRE“FANTASY”)


来日アーティストの今年最後を飾る大物は、
EAGLESとEARTH WIND & FIREの2つだろう。
個人的にはブルーノートに来るクリストファー・クロスにも興味はあるが、
どれもこれもチケットはもう取れまい。

今年はTHE WHOの来日がもっとも大きな出来事だったと思う。
キース・ムーン(Ds)もジョン・エントウィッスル(B)もすでに故人だし、
ピート・タウンゼント(G)も児童ポルノ疑惑で再起不能とも言われていただけに、よく実現したものだ。
1965年にデビューだから、40年を経て初来日ということになる。
もしもっと早く来日していたら、邦楽パンクロックのブームはもっと早く訪れたとオレは思っている。
ちなみにドラムはザック・スターキーが参加した。
BEATLESのリンゴ・スター(本名:リチャード・スターキー)の息子である。

THE WHOも良いが、今はグルーヴに身を任せたい気分だ。
そんな時にはEARTH WIND&FIREである。

EARTH WIND&FIREと言えば「宇宙」「太陽」そして「愛」である(笑)
それを洗練されたリズム&ブルースに乗せるものだから、
そのサウンドが心地良くないわけがない。
白人もアジア系も到底到達できない黒人音楽ならではのピュアさ、
まさしく癒される音楽だ‥最高。
行きつけの難波の中古CD店「サウンドパ○ク」で、
密かに探していた一枚の入荷を発見!?(゜∀゜)
即ゲッツした。
THE FIRM/MEAN BUSINESS/1986年
である( ̄ー ̄)ニヤリ

余談だが、先程↑の‘密か’という単語の使い方はおかしいかもしれない。
‥ほら、よくテレビで言うでしょう
密かなブーム」って。
すっごく矛盾した言い回しというか、それってブームじゃねーよ!とツッコミ入れたくなりませんか?


…話を戻す。
THE FIRM(ザ・ファーム)はLED ZEPPELIN解散後、しばし沈黙を守っていたジミー・ペイジが85年にポール・ロジャース(FREE〜BAD COMPANY)と組んだバンドである。
ポール・ロジャースとジミー・ペイジというビッグ・ネームの共演は当時大きな話題になった‥ようだが、それほどの売上を上げることは出来なかった(´Д⊂グスン
またZEPファンの間でもあまり話題に登らないバンド名でもある。
もっともその理由は明らかで、
ZEPの幻影をファンが追いすぎたからである。
聴いてみてよく判った事なのだが、巷の評論家が書く通り、
このバンドはポール・ロジャース主導のバンドで、それ自体は何も悪くないが、時期的にもZEPの再来を願っていた大多数のファンの期待には多少の肩透かし感があったのもまた事実だったのだろう。
天才の1+1が2になるとは限らない‥そこが音楽の面白い所でもある。

しかしZEPという幻影を取り去って聴くと、これは実によく出来たアルバムだとオレは思った。
まずポール・ロジャースのボーカルは噂にたがわず素晴らしい。
FREEを聴いた時はそれほど上手いと感じなかったが、このアルバムを聴くと、実にブルージーに、また時にハードに歌いこなす巧さを持っていることを痛感させられる。
逆にその巧さこそがジミー・ペイジの作り出すZEPサウンドには仇ともなる気もする。
なぜならZEPサウンドの真髄はボーカルをも取り込んだ音の一体感だからだ。
それゆえZEPはまったくボーカルの印象が残らない曲が多い。
そのボーカリストの存在意義が問われる紙一重の所を、常人離れしたハイトーンとエロい歌詞とルックスで凌いでいたのがロバート・プラントという人であった。
つまりポール・ロジャースのボーカルだと、巧いがゆえに埋没しきれない存在感が出てきてしまう。
そこでジミー・ペイジの縦横無尽(良い意味で傍若無人)なギタープレイと少なからずぶつかる危険性があるということだ。
‥事実、THE FIRMは短命だった。

ジミー・ペイジはこの時期、後期ZEPから引きずっているドラッグの影響もあったのか、とにかくボロボロだったらしい。
THE FIRMのギターが下手だとは思わないが、この辺りから初期ZEPに見受けられたキレが消え‘のらりくらり’弾く現在に至るスタイルが出来上がっているのが面白い。
まだソロを弾けているだけ、この時期はマシである。
本当にこの人のギターだけは上手いのか下手なのか未だにわからない。
不思議な人だ。
最近、心にグッとくる良いアルバムに出会えていなかったが、
久々に来ました来ました!!
その名はALCATRAZZ(アルカトラス)。
前から聴きたいとは思っていたが、運良く中古で見つかったので即ゲッツしたわけである。
ビバ!中古○場!←近所(笑)

アルカトラスは、元RAINBOWのグラハム・ボネットがMSG(マイケル・シェンカー・グループ)を脱退後に結成。
それだけでも買う理由は充分だが、ギタリストはなんとイングヴェイ・マルムスティーン、その後もスティーヴ・ヴァイと超一流のギタリストを世に送り出したバンドなのだ。
結成する際、ドラマーにはQUEENのロジャー・テイラーの名が挙がるほど(セッションならOKだったらしい)だった。

今回買ったのはファーストアルバムだが(もっともアルカトラスは3枚しかアルバムをリリースしていないが)、若き日のイングヴェイのギタープレイが新鮮だった。
ここから彼の栄光(と堕落)が始まるんだなぁ‥としみじみしつつ聴いていた(笑)

1曲目の冒頭を聴いた時は、サミー・ヘイガー期のVAN HALENか!?とちょっと危険信号が出ていたが、それはフェイクだった(笑)
80年代特有のデジタル臭さもあるが、ギターがその臭さを消していて実に味わい深いロックに仕上がっている。
またリッチー・ブラックモアに強い影響を受けたイングヴェイの嗜好性からか、DEEP PURPLEやRAINBOWみたいな曲もあり、とにかく心ゆくまで楽しめた一枚だった。

現在、グラハム・ボネットはElektric Zooというバンドをしているが、来日は果たして実現するのか気になる所だ。
ロンドンでのライブではゲストにRAINBOWでの同期、ドン・エイリー(現DEEP PURPLE)が来て“SINCE YOU BEEN GONE”を演奏したらしい。
う、ウラヤマシイ・・・

表紙の3人

2004年9月7日 音楽
おまえはオレにとっての
オレにとってのインスピレーションさ
本当の愛ってやつだ
     (LED ZEPPELIN“THANK YOU”)


本屋の音楽雑誌コーナーで我が目を疑った。
70年代に戻ったかのような3人が表紙を飾っていたからだ。

まずぶったまげたのは『PLAYER』誌。
ナント、ジェフ・ベックとジミー・ペイジのツーショット!!
3大ギタリストの2人であることはともかく、一触即発とも言われた(かつての)ライバルの2人なのだ。
今回は対談という事での雑誌登場だったわけだが、それだけでも驚きモノだ。
対談で更に驚かされたのは最後の締めの辺りで、
「2人で何かやる可能性は?」という希望的観測に基づいた質問に、

ジミー・ペイジ「どうだろう」
ジェフ・ベック「オレはやりたいな」
ジミー・ペイジ「じゃあ、やろうじゃないか」

ジェフ・ベックはこういうことを簡単にいうキャラじゃないだけに、
これは期待を持っていいのかぁ!?と皆思った筈だ(笑)
いやぁ、この2人が共演したらどうなるんだろう(〃▽〃)キャー♪

続いて驚いた表紙は『BURRN!』誌。
‘楽聖’リッチー・ブラックモア、久々の登場だったのだ。
来月に来日を控え、更に日本限定のベスト盤をリリースするブラックモアズ・ナイトのプロモとして雑誌には出るとは思っていたが、
表紙を飾るなんて‥この増毛オヤヂが(爆)

しかし気に入らないのは『BURRN!』のインタビュアーである。
前に登場した時もそうだったが、リッチーにDEEP PURPLEの話ならともかく、批判させるような質問の仕方をしているのだ。
しかもどうも最近はロジャー・グローヴァーとの確執があるのか、リッチーもとにかくボロカスに言っている。

DEEP PURPLEが去年リリースしたアルバム“BANANAS”にしても雑誌もろとも批判的に書いてあるわけだが、
リッチーはもはや今のPURPLEとは全く違う音楽性だけに批判も仕方ないにしても、インタビュアーはそれを言う資格はあるのか??
発売当初「昔のPURPLE」という影さえ除けば素晴らしいアルバムだとオレは聴いて思った。
その後、実際評価も高いのを知って一安心した記憶がある。

いつまでも過去をひきずって良いモノを良いと言えなくなっている、
そんな古い世代はさっさと引退していただきたい。
それが雑誌の為にもいいと思う。

…ふう、ついアツくなっちまったぜ(笑)
一歩前に出て 一歩下がる
借りを作らないためには走るんだ
将来の計画をしろ 過去を夢見るか
さぁ、回すんだ これを逆にしてやれ
     (VAN HALEN“RIGHT NOW”)


子供の頃に食べられなかったものが、
大人になっていつの間にか食べられるようになったりする。

自分にとってVAN HALENとはそういうバンドであった。

エクストリームのゲイリー・シェローンが3代目ボーカルに就任した辺りから全く音沙汰がないと思ったら、なんとエディがガンになっていた。
世間からは忘れられそうになっていた感じもあったが、
ついにエディ・ヴァン・ヘイレン復活!!
活動再開〜2代目ボーカル、サミー・ヘイガー復帰!!
といった感じで、貴重なハードロックバンドの健在はとても嬉しく感じている。

しかしヴァン・ヘイレンが良いと思い始めたのは実は最近のこと。
最初に聴いたのが“JUMP”だったのが災いした。
部屋にCDはあっても全く聴かなかったのだ。
“CAN’T STOP LOVIN’ YOU”はバンドでコピーし、この曲は嫌いではないが、
サミー・ヘイガー期のヴァン・ヘイレンはポップ過ぎて、のめり込むほど好きにはなれなかった。

最近になって良いと思い始めたのは、初代VOのデヴィット・リー・ロスの存在が大きい。
イアン・ギランといい、このデヴィット・リー・ロスといい、
どうもこのテのオヤヂ系(ダミ声:笑)ハイトーン・ボイスに弱いらしい(笑)

“HOT FOR TEACHER”が掛かるともう失神しそうになるが(笑)
しかしこの曲はMR.BIGの“COLORADO BULLDOG”に良く似ている。
ポール・ギルバードもヴァン・ヘイレンの影響を受けたのだろうか。

oh new! guitar!!

2004年8月12日 音楽
いやぁ、ホント久々に。
ギターを買いました!

オークションで使ってなかったギターやCDを売って、
引越しなどにかかる資金を作っていたのだが物欲というものは恐ろしいもので、
新しいバンドの結成なども重なって、いつしか
ギターを買おう!と勝手に堅い決意をしていたのであった。

今回は特殊系ではなく、オーソドックスで使える一本を、と決めていた。
そしてネットで中古楽器店を巡ったり、数日があっという間に過ぎた。
今週、日記を更新しなかったのは引越しの手続きなどもあるが、
どちらかというとネット・サーフィンの影響の方が大きい。
何してんだ、オレは(笑)

TVのFENDERのCMでDEEP PURPLEの“SMOKE ON THE WATER”が流れているが、
あれをリッチー・ブラックモアと同タイプのギターで弾けたらどんなに気持ち良いだろう‥と思い、
とりあえず狙いはフェンダー・ストラトキャスターと決まった。
そろそろアーミングをしたいとも考えていたし。

フェンダーのストラトは最もオーソドックスで古いタイプである。
全ギタリストの中で最も使われている。
実はそれだけに今まで殆ど使ったことがなかった。
個性的ということに拘っていた為に、オーソドックスの良さがわからなかったのだろう。

オーソドックスなものが一番カッコイイ。
それはファッションにしても同じ事が言えるのではないだろうか。

ストラトと一口に言ってもそのタイプはかなり多い。
年代ごとに細かな部分が違っていたりする。
リッチー・ブラックモアと言えばやはり有名なのは72年モデル。
RAINBOWの来日でも使われていたラージヘッドのあのギターだ。
72年仕様のストラトはFENDER JAPAN(日本製のフェンダー)だと6万900円。
フェンジャパ(FENDER JAPANの略称)のリッチー・ブラックモア・モデルは12万2250円。
ちなみにFENDER CUSTOM SHOPによるリッチー・ブラックモア・シグネイチャーとなると62万8950円で販売?されている。
‥でも本人が使ってるのを見た事ないぞ(笑)
リッチー・モデルは指板がスキャロップド仕様になっていてムチャクチャ弾き難いらしい。
「アマチュアには無理」とリッチー本人が言っている。

エリック・クラプトン仕様、通称“ブラッキー”にもかなり興味をそそられた。
MIDブースト機能の評判がいいし、ストラトの更にオーソドックスな王道といった感じがしたからだ。
ネットでフェルナンデス製のコピーモデルが安価で見つかったので、
それはかなり心を揺り動かされた。
CDを聴きなおすと尚更、改めてクラプトンの巧さに魅せられてしまった。
なんか魅せられてばっかりだが、バンドマンとはそーゆーもんである(笑)
余談だが、本人が使用していたブラッキーは一億円、“ブラウニー”は6000万円で落札された。
‥こーゆーのは税金対策で買うのだろうか。

フェンダーに心惹かれつつも、
最近はBacchusがクオリティの高いモノを作っていたり、
日本製に拘ってみたり、
とにかくネットは誘惑が一杯だ。

で!
ネットであれこれ悩むより実際に行って考えようと思い、
この日心斎橋に出かけることにしたのだった。
中古で良いモノがなければネットで買えばいいし、
新品のフェンダーを試奏するのもまた由。
とにもかくにも実際に動かなければ物事は始まらない。
刑事は足で稼ぐ」と一昔のドラマでも言っていたではないか。

一件目の中古楽器は全然ハズレだった。
72年仕様のストラトは新品はよく見かけるので、最後はそれにしようと思っていたが、
とにかくロクな中古がないことにがっかりしてしまった。

二件目はよく行く割にはあまり期待のできないM楽器。
期待が出来ないというか、ヴィンテージが多くて手が出せないのだ(高価すぎて)。

しかし、ここで思いがけない一本に出会うことになる。

それが買うことになる、PARKER/P-38なのであった。
PARKERというメーカーは現代的な仕様に拘ったメーカーで、独特のシェイプが特徴である。
気にはなっていたが値段も高く、まず買うことはないと思っていた。

P-38はこの楽器店ではよく見かける一本だった。
というか、ずっと売れていなかったのだ(笑)
少なくとも1年は見かけていた記憶がある。
一度買おうと思っていたが、その時は中古の割には高かった。
そういう過去を踏まえていたので、今日もちらと見ただけだった。

が、値下げされていた。
しかも投げやりに(爆)

心が一気に揺らいでしまった。
…その後はご想像にお任せする。

かくして鮮やかなグリーンのギターが我が家にやってきた。
こいつはホント、(・∀・)イイ!!
FENDERで悩んでいたオレは一体なんだったんだ!!


※参照
【PARKERのWEBサイト】
http://www.kandashokai.co.jp/parker/material.htm
【FENDERのWEBサイト】
http://www.fender.jp/index.php

ムダ話

2004年8月1日 音楽
ムダ話、ただのムダ話
議論(アーギュメンツ)、協定(アグリーメンツ)
助言(アドバイス)、回答(アンサーズ)
明瞭(アーティキュレイト)なる告知(アナウンスメンツ)
全てはムダ話
     (KING CRIMSON“ELEPHANT TALK”)


8月最初の日曜日は買い物になる。
転職も決まり、気も良くしていたので尚更だ。
しかし朝の9時頃、会社の部長が寮にやってきてこう言った。
「今から13時まで電気工事で落ちるから」

…は?
まだシャワーも浴びてないですよ。
‥という間に停電(笑)
冷凍庫に入っているアイスを慌てて食べ、
冷水で頭を洗い、そそくさと出掛けることに。

仕様がないのでマックで朝食。
その足で心斎橋へGO!!
恒例の心斎橋〜アメ村〜難波〜日本橋〜天王寺コース。
その中で、2枚のCDとギターの弦と本3冊をゲッツ。

一枚目は、
ASSAULT ATTACK(黙示録)/
MSG(マイケル・シェンカー・グループ)/1982年

これを買った行きつけの中古CDショップには、DIOの“アングリー・マシーン”もあって、ちょっと悩んだ。
が、今回は“神”マイケル・シェンカーとグラハム・ボネットの共演を愉しむとしよう。

で、この「黙示録」。
正直…凄いとは思うが、“神”というほどの強烈さはなかったなぁ。
他のマイケル・シェンカー作品を知らないのであまり言えないが、
“神”の信者になるとトコトンはまるんだろうなぁ‥という感じ?
そういう意味ではリッチー・ブラックモアやジミー・ペイジといった“イメージ先行”タイプのギタリストかも知れない。

肝心のグラハム・ボネットは、期待通り!!良かった。
RAINBOW時代と変わらないパワー・シャウターだったし、アルバム全体としても浮いた感じはなかった。
グラハム時代のMSGはこの一枚で終わるのであるが、何とも残念である。

二枚目は、
SLEEPLESS〜THE CONCISE KING CRIMSON/
KING CRIMSON/1993年

…今回はこっちが本命。
月に2回くらい、無性に聴きたくなる魔性の音楽。
プログレッシヴ・ロックの王者、キング・クリムゾン。
その1969〜1984年の活動のベスト盤である(ちなみに途中3回もの解散があるも、今も存続している)。
もっともこのバンドはヒット路線の曲など一切ないし、何をもってベストにするのか甚だ疑問だが、
オレ自身、全部のアルバムを持っていなかったので有難く買わせて頂きましたm(__)m

相変わらず聴いた後のこの脱力感、ブルーな感じ。
人間の本質を引きずり出される難解至極なサウンドがそこにはある。
久々に“21世紀のスキッツオイド・マン”を聴いたが、
1969年のデビューにしてこの曲は、この時点でBEATLESもLED ZEPPELINも届かない域に達していたと思う。
メロトロンやブラスを用いた独特のサウンドは今聴いても懐メロとはとても呼べない異様さがある。

キング・クリムゾンは一度は試聴でもいいから聴いてみて欲しい。
爽快感も何もなく、むしろ落ち込むか、鳥肌が立つしかないが、
音楽っちゅーもんの奥深さ、可能性は感じることが出来る。
オレも今まで聴いてきた音楽の方法論と全く違うアプローチに打ちのめされた。
ロックにマンネリ化を感じたときに聴くと効果絶大だ。
あと副作用として、このサウンドを聴いた後にテレビを観ると、とても幸せな気分に浸れます(笑)

dio

2004年7月28日 音楽
きのう書いた通り、今日は面接である。
仕事を終え、キチッとネクタイを締め、一路平野へ。
いざ、出陣!!

面接自体は好感触だった(と思う)。
待遇面も良かったし、会社自体も日本だけでなくアメリカ、香港にシェアがあり、10年ずっと売上を伸ばしている。
‥まぁ、そーゆー所だけに求人の競争率も高いんだけど(^^;
でも転職しようってのに景気の悪い所や待遇の下がる所に行っても仕方ないし、
それこそ「なぜウチに転職を?」って聞かれちゃうもんね。

面接は40分ほどで終了し、
帰りに天王寺MIOに寄ることにした。
結果はともかく自分の納得いく面接が出来たので、
買おうか迷っていたCDを買ってしまおうと思ったのだ。
・・・コジツケとか言うな(笑)

しかし、
そのCDは既に買われていたのであった。゜(゜´Д`゜)゜。
ちなみにそれは、
マイケル・シェンカー・グループ(MSG)の“黙示録”
RAINBOW脱退後のグラハム・ボネットが参加している作品だ。
今までずっと置いてあったのに、MSGの枠からそれだけ売れていたのは運がないと言うしかない。

仕方がないので、第2第3の候補を選び、買うか悩むことに。
ホワイトスネイクの2000年のアコースティック・ライブ盤とか、
ブラックサバスの“ヘヴン&ヘル”とか。
アルカトラス(全然見かけないけどよぉ)とか。
物欲は尽きないわけだが、決定打?がどれも足りない感じだ。

しかし、巡り合わせというか、
インポートCDの中からふっと目に入ってきた一枚が…。
DIO/THE VERY BEAST OF DIO/2000年
これにはちょっと驚いた。
というのも先日、ロニー・ジェイムズ・ディオのサイトに行ったばかりだったからだ。
そこで初めてDIO(ロニー・ジェイムズ・ディオのソロ・バンド)が10枚近くのアルバムをリリースしていることを知り、
見かけたら買おうと思っていた矢先にこれだ、もう‥
即買!!(笑)

今、部屋でじっくり聴いている。
いや〜〜最高(〃▽〃)
一曲目、デビュー作“HOLY DIVER”の“STAND UP AND SHOUT”でオレ総立ち(笑)
ディオ独特のビブラート、コブシ回し、ハイトーンはやはり超一流と再確認した。
インポートCDなので邦訳した歌詞・ライナーノーツはないが、ディオのことだから「ドラゴン」だの何だのとファンタジー路線でしょう。
この人は‘愛’を歌うことが嫌でRAINBOWを抜けた人だから(笑)
あ、ついでに元・RAINBOWのジミー・ベイン(ベース)の所在もここで確認しました(爆)

日本人ウケする曲調だと思うのだが、
どういう訳か今ひとつ認知度が低いDIO(勿論現役)。
というか今はもう、ヘヴィ・メタル自体下火なのが悲しい。
まぁ、時代は巡るというし、オレは気長に待つことにしよう。
HR/HMの時代は再び来ると。
そしてDIOの来日は今後あるのか。

何より面接の結果は如何に!?
乞う御期待!!!

生きていれば

2004年7月14日 音楽
生きていれば何かしら面白いことは起こるものだ。

ファン待望の“マツケンサンバ?”が発売された。
何それ?と言う人は顔洗って出直してこい(命令)

ちなみにアルバムにはマツケンサンバのみならず、
“マツケンマンボ”“マツケンでGO!”も収録されている。
これは買いでしょう!!!!

松平健って、イメージが完全に暴れん坊将軍なんだね(笑)
メディアでも何処でも呼び方が「上様」だもんなぁ。
勘違い女子が自分の事を「姫」と呼んだりしてるのと同じにするなよ(#゜Д゜)ゴルァ!!

昨日、CD店に行ったら京本正樹もアルバムをリリースしていた。
しかもほとんどの自分の作詞作曲で。
ゲストでTM NETWORKの宇都宮隆と木根尚登が参加してるので、ちょっと買いそうになってしまった(;・∀・)
最近、どこで弾くわけでもないのにギター熱が加熱してきたらしく、細かなパーツを色々買ってしまった。
またちょうど良いタイミングでGUITAR BREAKERS VOL.7はジミー・ペイジの特集が…
即買いさ、フフ…( ´ー`)y-~~

今までのバンドでは、どちらかというとMIDをブーストしたQUEENのブライアン・メイ風の音作りをしていたのだが、
せっかくダブルネックも買ったことだし、70年代のあの音を出してみたい‥なーんて野望が沸々と湧き上がってきたのだ。

今、部屋で例によってレインボーを聴いている。
リッチー・ブラックモアにしても実は結構イタイ音なのだが、
ギリギリのラインで成り立っている、あの危うさ。
最高(笑)

【今日のBGM】
EYES OF THE WORLD/RAINBOW/1979

虹のdvd届く

2004年6月16日 音楽
コレクターズ・アイテム、俗に言うところのブートレッグであるが、
そのDVDが先日届いた。
RAINBOWの来日公演と、DEEP PURPLEのライブ映像である。

RAINBOWの方はオフィシャルで“FINYL VINAL”に収められている。
‥と言う事は、編集したところが丸わかりになるってことだ。

実際に観たRAINBOWはやはり感激だった。
やはりというかリッチー・ブラックモアのショットが中心なので手元も良く見える。
そこで改めてその魔人ぶりがわかったのだった。
ジョー・リン・ターナーもロジャー・グローヴァーとは絡んでも、リッチーとは距離を置いている感じだったし、
時折合図を出すリッチーの視線はムチャクチャ怖い。
RAINBOWならではのリッチーの傍若無人振りと、それに比例する気合いの入ったプレイが堪能出来たのは良かった。

キーボードのデヴィット・ローゼンタルのソロも良かったし、
チャック・バーギのドラム・ソロも聴き応えがあった。
リッチーばかりがfutureされがちだが、実際には当時の一流プレイヤーを根こそぎ引き抜いていたのがRAINBOWなのだ。

しかしというか、ステージアクション自体は正直控えめだなぁ、とも感じた。
あれだけ弾きまくっていたら動けないのかも知れないが、
ツェッペリンのジミー・ペイジに慣れていると物足りない感じだ。
というか、70年代にしてあれだけ動きまくっているジミー・ペイジが異常なだけかも知れない(笑)
実際、ミストーンは出しまくっている(それも魅力:笑)のがジミー・ペイジで、
リッチー・ブラックモアの鬼のような正確なプレイとは実に対照的だった。

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